上海といえば上海蟹というくらい、日本人にとってなぜか有名なのが上海蟹です。
初めて上海に来た僕たちも、初めての上海蟹を食べてみよう!ということで、庶民派レストランとして有名な『瑞福園』に行ってきました。
上海蟹は高級食材のイメージがあり、日本人観光客がよく行くようなレストランでは5,000円以上のコースが一般的のようですが、ここ『瑞福園』では2,000円程度で上海蟹を味わえます。
ということで、『瑞福園』とそこで食べた上海蟹についてご紹介します。
庶民派レストラン『瑞福園』
地元民からも観光客からも支持高し!
高級食材の上海蟹を美味しく、しかも安く提供していることで有名なお店です。
地元民からの支持が高く、オススメのお店としてよく名前が上がるそうです。
店内は中国語オンリーなので観光客には若干ハードルが高いというイメージもあり、上海在住の人が観光客を連れて行くお店でもあります。
とは言ってもメニューは写真入りですし、観光客だけで行くこともそんなに難しくはありません。
地下鉄の陝西南路駅が最寄りで、徒歩7分ほどです。
まわりは特に観光するような所ではないので、『瑞福園』に食べに行くためだけに行ってきました。
店内には生きた上海蟹
お店に入ってみると早速、上海蟹がお出迎えです。
しかも生きているので、鮮度はバッチリだと思われます。
写真にあるように、左の大きなオス蟹は128元(2,000円)、右の小さなメス蟹(オス蟹もいるかも?)は98元(1,600円)でした。
この値段は調理(蒸し)代込みなので、かなり安いようです(観光客向けのレストランでは5,000円以上になるという話です)。
『瑞福園』では上海蟹を姿蒸しで出してくるだけなので、蟹を解体して食べられる人向けです。
殻の向き方を予め勉強しておく方が良いです。
それは面倒だ、できない、という方は高級レストランの上海蟹コースへ行くべきでしょう。
上海蟹の姿蒸しを味わう!
オスとメスの違い
上の写真でもあった上海蟹のオスとメスですが、旬の時期が違います。
メスは10月が旬で卵を持っており、オスは11月が旬で白子を持っています。
上海蟹の説明をしてくれた店員のおばさんは、「大128元、小98元だけど、128元のオスがオススメだ!」みたいな感じで親指でGOODを示しながら力説していました。
初めての上海蟹だったので食べ比べてみたい衝動もあったのですが、ここは旬のオスを食べてみるべきだろうということで、オス2匹を注文しました。
注文してしばらくすると生の蟹をバケツに入れておじさんが持ってくるのですが、一瞬見せて「いいか?」みたいなことを言って、答えてもいないのだけどすぐに奥に持っていきました。
北京ダックのお店でもこういうのがありますが、一応ルールを守って観光客にもやるのだけど答えは待たないというのがあるあるですね。
上海蟹の姿蒸しの食べ方
上海蟹の姿蒸し(オス) 128元×2匹(2,000円×2匹)
他の料理に舌鼓をうっていると、主役の上海蟹の姿蒸しが登場!
これが本当に出来たてアツアツで、蟹を解体しようにも熱くて持てないくらいです。
上海蟹に続いて、フィンガーボールとハサミも登場。
ここから解体していきます。

えっこれどうやって食べるの?難しくない?

YouTubeで勉強しよう・・・
と、その場でYoutubeを再生しながら解体することに。
しばらく見てみて、

あ、これ香箱蟹と大体同じだわ

せいこ蟹と同じか
※僕は金沢出身、妻は福井出身なので、メスのズワイガニを食べていた経験が役に立ちました。
上海蟹の大きさは、ズワイガニのオスよりは相当小さいですが、メスよりは一回り大きいくらいです。
ズワイガニのメスを上手く食べていた人にとっては、上海蟹はそんなに難しくないと思います。
逆に、オスのカニ足しか食べたことが無い人にはかなり難しいと思います。
それでは解体&食べ方の説明です。
まずはふんどしを取ってから足とハサミを外して、甲羅をパカッと取ります。
ズワイガニのメスと違うのは足を全部取っちゃうところくらいだと思います。
それで、食べれるところ、食べられないところはこんな感じ↓
赤丸のところは大体食べられます。
左の胴体側はほとんど食べられますが、緑丸をつけたエラに当たる部分は食べません(これはズワイガニでも同じですね)。
右の甲羅側の緑丸部分は胃や心臓があるのでここは食べられません。
これはズワイガニだと意識したことがなかったので、上海蟹に特有のことなのかもしれません。
あとは甲羅に残った味噌は食べられますが、想像していたよりかなり少なめでした。
上の写真の胴体部分を左右に切ります。
胴体を左右に切り、甲羅の胃と心臓を外して、これで食べる準備は完了です。
最後に、これはオスの上海蟹なので、白子があります。
赤丸をつけた部分が白子です(左右に切ったので2箇所に分かれています)。
上海蟹の白子がどういうものか全く知らなかったので、最初はこの糊みたいなのはなんだ?!と驚いていたのですが、食べてみるとまったりとした食感に上品な甘み・旨味が詰まっていてとても美味しかったです。
ちなみに、写真に足やハサミは写っていませんが、意外に身が詰まっていて美味しく頂けました。
上海蟹の姿蒸しを食べた感想
まず、食べるにあたっては事前に上海蟹の食べ方を勉強しておくことをオススメします。
ズワイガニのメス(香箱蟹、せいこ蟹など)を1匹解体して食べたことがない方は尚更です。
これが無理っぽいと思ったら『瑞福園』には行かず、全部調理してあとは食べるだけにしてくれる高級レストランの上海蟹コースへ行きましょう。
そして肝心の上海蟹については、身や味噌は日本で食べる蟹とそう変わらない味なので、オスなら白子(メスなら卵)を味わってこそ上海蟹を食べる意味があるというものです。
正直に言うと、地元民にも人気の安い『瑞福園』でさえ2,000円してしまう上海蟹ですが、それなら日本海側でズワイガニのメス(香箱蟹、せいこ蟹など)を食べたほうが総合的には美味しいかもしれません(値段的にも同じくらいですし)。
ただし、上海蟹の白子は日本の蟹には無い食感と味なので、これは味わって損はありません。
上海蟹のメスの卵の方は食べていないので、今度は10月の旬の時期に行って食べてみたいな~と思います。
上海蟹以外のオススメ料理
絶品の魚スープ
上海ではレストランのテーブルのほとんどにどデカいスープが置かれています。
前日に行った『上海姥姥』もそうでしたが、『瑞福園』でもそうでした。
どこのテーブルでも注文していたのが、メニューでもめちゃくちゃオススメされている魚スープ。
看板メニューっぽかったので上海蟹を待つ間に食べようと注文してみました。
熱気大黄魚手工棒打小餛飩湯 108元(1,700円)
黄魚という魚がまるまる1匹と、ワンタンがいくつも入っています。
量的には4人でも十分という感じで、2人だと全然食べきれませんでした。
ちょっと見にくいですが、魚はこんな感じ。
衣をつけて揚げたものを、煮込んでいるようで、ホロッホロに柔らかいため、上手く持ち上げられませんでした。
黄魚は淡白な白身魚でスズキに似ていると思います。
ワンタンは皮がプリプリで、スープが染みて旨味の爆弾になっているような感じです。
確かに上海蟹は珍しい味で美味しかったですが、むしろこのスープがめちゃくちゃ美味いことの方が印象的なくらいです。
看板メニューというだけあって美味すぎるので、絶対オススメです。
シャキシャキ野菜と干し豆腐の炒めもの
芦蒿炒干絲 58元(930円)
たかよもぎという野菜と干し豆腐を炒めたもので、店員のおばちゃんのオススメでした。
日本では耳慣れない”たかよもぎ”ですが、細いフキのような、太い三つ葉の茎のような野菜で、非常に美味しかったです。
歯ごたえがあり、独特の香りがあるので、山菜系が好きな人はハマると思います。
干し豆腐は固めのもので、飽きさせない美味しさです。
上海蟹を食べ終えてお会計
上で紹介した3品とご飯しか頼んでいないのですが、ボリュームがありすぎ&上海蟹に夢中で、なんだか中国人のようなテーブルになってしまいました。
というか、なんとなく中国人の気持ちが分かったような気も・・・。
大満足していると、お昼営業が終わるから会計してほしいという話に。
平日は14時、土日は14:30で一旦営業が閉まるようなのでご注意ください。
お会計はこの伝票(?)をカウンターに持っていきます。
アリペイのツアーパスで難なく支払い完了でした。
クレジットカードは使えない様子だったので、アリペイを用意しておくことをオススメします。
▼アリペイ ツアーパスについて詳しくはコチラ

アクセス
基本情報
住所:上海市卢湾区茂名南路132号号
営業時間:11:00~14:00、17:00~21:30(月~金)、11:00~14:30、17:00~21:30(土日)
地下鉄の陝西南路駅から徒歩7分です。